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空中ブランコ (奥田英朗) 
トンデモ精神科医・伊良部シリーズ待望の文庫化第2弾。
今回の患者は、空中ブランコのスターにヤクザに伊良部の同窓の精神科医、それにプロ野球選手に女流作家と豪華な顔ぶれ。
前作と違うのは、患者がそれぞれの世界で一応の成功を収めたというところか。どこにでもいそうな人々が登場する前作に対し、今回はみな花形や売れっ子であるが故の特殊な症状を抱えている。

伊良部は相変わらずのマイペース、といえば聞こえはいいが例によって人の話は聞いておらず自分の興味と欲望のままに動いている。
精神科なのにいきなりミニスカートの白衣の看護婦に注射をうたれ、「こいつ本当に医者か?」「まるで五歳児」と誰もが思いつつ伊良部のペースに完全に巻き込まれ、ブチ切れたり大騒ぎしているうちに直ってしまう。
意識してやっているのならすごい名医なのだろうが…。

お茶を噴き出すほどではないが、伊良部のめちゃくちゃな言動と患者のツッコミに顔が崩れっぱなしだった。やっぱり人前では読みづらい。
やる気のない変人看護婦マユミちゃんも相変わらずだが、最後の話ではちょっといい感じ。

毎回このページ数でこれだけ楽しく話をまとめるのは大変な作業だと思う。
突然前・後編になったり、通常の3〜4倍の長さの話になったりは小説でもドラマでもよくあるが、あれは話が上手くまとまらなくなるのだろうか。
この伊良部シリーズは、この短さも面白さのポイントの一つだと思うので、このスタイルでどんどん続けてほしいと願っている。


小説

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